夢の国

最近、なんとなくですがテーマパークの取り組みからアウトリーチ・博物館が学べることは非常に大きいのではないかと感じ始めています。この思いを共有できる方とも巡り会えたことから、勉強もかねて資料集めを始めました。ネットの古本屋からまず10冊ほどを注文。余裕を作ってぜひ取り組んでみたいものです。

同様に学ぶべき取り組みとしては、百貨店が挙げられます。購買という行為を市民のライフスタイルとして定着させる中で、百貨店はさまざまな付加価値を同時に開拓してきました。博物館は同様の箱物であり、コンテンツとして商品の代わりに展示を提供する場所です。

博物館と百貨店の大きな違いは、運営資金のほとんどを外部に頼っているかどうかです。コンテンツのコンセプトが自己満足で終わりがちになり、変化と創造性に乏しくなってしまうのが博物館の陥りがちな状況です。

近年は空前の百貨店不況であり、中央・地方問わず百貨店の閉店や再編が急速に進んでいます。体力があるかどうかという経営的な側面もさることながら、年に一割という恐るべきペースで進む集客の低下を反転させるには、強力なコンテンツを開発するという地道な取り組みしかありません。私はこの状況を注視し、他山の石として真摯に学ぶとともに、明治以後の文化を様々な分野でリードしてきた百貨店業界注視していきます。