辞めるタイミング

在野での研究は、たぶん我々が想像する以上に難しい。それは機材の準備という次元ではなく、何がしかの機関に所属せずに研究をぐいぐい推し進めることは相当の馬力がないと迷走し、バランスを欠いていくだろうと想像できるからだ。

研究者としてアカデミックに生き残るのでない限り、いつか、少なくとも第一線の研究者としての活動は終わってしまうことになる。そのとき、どのような去り方があるか。

  • 時が来たから

修士の2年間など、課題を与えられつつモラトリアムを過ごしたような場合。

  • ネガティブな思いを抱いたまま去る

失敗や挫折を経て、失意のうちに去るような場合。これでは、過去の自分に向きあうことにエネルギーを必要とする分、前向きに過去を活用できないだろう。これは避けたい。

  • やり残した感を残して去る

もったいない、もうすこしやりたいなと思う状況で去る場合。これは過去に後ろ髪を引かれる分、ひとつ上のように過去を見ることに躊躇うことがない。もちろん忸怩たる残念な思いもあろうし、その大きさによっては不幸な結果だろうが、研究以外で生きて行くモチベーションさえあれば大した不幸ではないかもしれない。

  • 満足して去る

達成感を得て、さらにやり残したものも小さいような場合。

この中では、四つ目を目指しつつ三つ目になるくらいが現実的で、そして幸せかな。

まあ、それだけです。