鳳凰三山縦走

南アルプスデビューをようやく果たしましたよ。

7月末の某日、出張にかこつけて金曜の夜に甲府へ。降り立ったのは初めて。駅前のもつ丼が美味しそう。

土曜、朝4時のバスで夜叉神峠へ。3台の路線バスは満員。5時過ぎには着けるので、ホテル泊でも朝一から登山を開始できるメリットは大きい。


とてもよく整備された道を行く。今回初めてダブルストックにしてみたが、どうも勝手がわからずじまい。最初の1時間でへとへとになってしまった。


なんとか1時間くらいで夜叉神峠へ。ようやく視界が広がる。初めての南アルプスで、ぜんぜん山座同定ができない。驚きよりも不安のほうが大きい。


2Lしかなかった水を半分飲んでしまったので水場へ。だがこの水場、別の登山道を延々と下った先にあった。案内板もわかりにくかったので、本当にここで合っているのか不安になる。


鬱蒼とした森の中を再び登り始める。こうして少しずつ輪廻が進んでいくことを、自然に実感させられる。


金と銀で互い違い?かわいくちょこんと座っている。


けっきょくストックはしまいこみ、いつものペースで登ることに。結局慣れられず。まあ下山時に期待。昼過ぎに初日の宿泊場所、南御室小屋へ到着。到着時は数張りしかなかったテントも、夕方にはこのようにかなりの数が張られた。かなり疲れていたようで、15時くらいから結局翌朝まで断続的に寝てしまう。

この日が新テントVS20のデビュー山行。まず軽くて小さくなったことで、パッキングが非常に楽になった。それでも再軽量モデルよりは重いのだけど、そこで後悔するほどの重量差は感じなかった。むしろ、シートを省略できるメリットを感じる。


さて翌朝。高度が上がってもこのように非常に歩きやすい山道。こういう登山もいいなあと新たな発見。


朝の日光が木々の隙間からもれこみ、透明な空気感をつくっていく。


ついに稜線へ!今日の縦走路と、左手にどんと鎮座する白峰三山が。









ガレ場もなく、ほんとうに気持ちのよい稜線歩きだ。だが、この日の予報は「ときどき雷雨」。こんなところで雷に捕まってはたまらない。青木鉱泉に下る予定であり、荷物も青木鉱泉から行ける韮崎にデポしてあったが、予定を変更してより短時間で下山できる白鳳峠へ。



どんどん雲が厚くなるが、道も険しくなってくる。白鳳峠までに白嶺というピークを越えるが、その前後のアップダウンがかなり大きい。特に下りは急峻な岩場になっている。さらに、傾斜が緩んだガレ場で油断してつま先を石にぶつけてしまう。

白鳳峠からは延々と急峻な樹林帯を下る。これは間違いなく上りで使ったほうが安全だし、高度が稼げるし、何より安全だったろうな。。。つま先が一歩ごとに痛むので、大きなストレスを感じながら降りることに。白鳳峠からのコースタイムは2時間半ていどだったが、けっきょく3時間半はまるまるかかってしまった。結局雨には捕まらなかったことが不幸中の幸い。

この日は出発後すぐに立ち寄った小屋以外、縦走〜下山を通じて給水の機会がなかった。しっかり水場の情報を得ておいて、一日なら4Lは確保しておかないとなあ、と反省。


ビールばかりを頭に描いて広河原のバスのりばに着くも発見できず。だが、水をこれでもかと飲み干したあと、2階に売店を見つけてしまう。もちろんビールも。急いては事を仕損じる。なにごとも慎重に、大胆にいかなければと学んだ山行であった。