8インチタブレット購入記

論文をまとめておくため、という大義名分を掲げてタブレットを買ってみたの記。

いちおう大義名分の方から。紙の論文が都市伝説と化しつつあり、M1がpaperとletterの区別を理解しにくくなっている昨今。それでもとにかく片っ端から論文は印刷して読んでいた。理由は、

  • 紙媒体の一覧性の高さ
  • 周辺環境に輝度が依存することから来る読みやすさ
  • 手に持って読む姿勢に慣れ親しんでいること
  • 書き込みやすいこと

・・・に加えて、

  • 印刷という行為が付随することで読んだ気になること

あたりか。

いっぽう大きなデメリットとして、

  • 散逸しやすい
  • ので何回も印刷する
  • 何回も同じ事を書き込む
  • 重くなる

あたりが挙げられる。

上記を整理すると、

  • キビキビ動作して一覧性が保たれる
  • あまり重くない
  • アノテーションが可能
  • 散逸しないよう管理できる

といったメリットを持った端末が出れば、いちおう買いということになる。

Amazon kindle電子ペーパーで読みやすく、電池の持ちもタブレット端末とは比べ物にならない(オーダーでいくつも違う)ので候補に上がるが、アノテーションの能力が不明。ただ読むだけというわけにはいかないし、他の用途に使えないので今回は見送り。アンチApple教でもあり、Android端末を探してみる。

さらに、HDMI出力が出来ればプレゼンにも使えるなあ、ということで、下記が条件になった。

  • HDMI端子付き
  • 8インチ
  • 公式マーケット対応

7インチは選択肢が多いが、8インチはそう多くない。価格でフィルタすると、もう選択肢は数個しかないことになる。

その中で選んだのは、赤札天国さん扱いのONDA Vi30W 豪華版。「豪華版」という大仰に聞こえる文句は分類用の意味くらいしかないようで、よく見かけるものだ。

注文後すぐに発送されるし、いちいちメールも来てありがたい。届いた化粧箱は中国製のイメージを覆す立派なもので、これには驚いた。まあ、メーカー名がアレだけど。

というわけで、使い勝手の面からいくつかレビュー。

  • バッテリー表示はたぶんきちんとしていて、いきなり数値が飛ぶような事態には遭遇していない
  • いきなり再起動がかかる事象がこれまで何度か。
  • 日本語マーケットはきちんと動作
  • フォントはちょっと中華。恐ろしくてリプレースしていないけど。
  • 800x600という解像度は、8インチの画面サイズに対してけっこう粗く感じる。1024x768だったらなあ、と思う局面は結構多い。とくに論文を読む際。
  • だいたいプレゼンしようと思ってもアナログVGA端子しか用意されていないことがほとんど。HDMI-VGAの変換コネクタって高いのね・・・。正直、使う機会と価格がアンバランスなので買うことはないでしょう。これで目的のひとつが崩れ去る。
  • 2カラムのよくある論文PDFはかなり文字サイズが小さくなるものの、縦持ちでもしっかり読める。4:3なので無駄な余白がないことも効いているはず。だが、解像度が低いせいで読みづらさを感じる。横持ちにすれば十分な解像度になるのだが・・・。
  • 電池の持ちは十分。通信をしなければ一晩ほったらかしにしても減少は数%くらい。
  • 文字の打ちやすさはXperia X10とは比べ物にならない。感動すら覚えるレベル。スマホのあの狭い画面ではフリック入力すら打ち間違うが、8インチならqwertyでもさくさく打てる。
  • パネルの感度は良くもなく悪くもなく、といった印象。比較対象がX10とis01しかないけれど。
  • 処理速度は体感でX10と同程度
  • WiFiのつかみは良好。設定画面にいかないとつかまないのはX10と同じ。これはなんとかならないかな。
  • 物理ボタンの効きは良くない。何度か押すことが多いが、これはX10でもそうなので、こんなものかと思えるくらい。

PDFの閲覧にはezPDFというソフトを使用。たしか数ドルくらい?ピンチイン・アウトは非常にスムーズで、ある程度の履歴管理もしてくれる。注釈機能は使いにくかったが、最近のバージョンアップで文字列選択がやりやすくなった。それでも、まだ注釈機能については発展途上かもしれない。指の大きさもあるけれど。

と、致命的なデメリットもなくなんとか使えています。この大きさはソファに座ってのほほんといじるにはちょうどいい。これで13kというのは驚き以外の何ものでもないかな。